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Atelier Eren/アトリエ・エレン ヴァイオリン製作とファンタジーを綴る日記

【ヴァイオリン製作】裏板の内側を掘る-後編

今回も前回に引き続き裏板の内側を彫っていく工程です。前半の工程ではラインを引いて内側を「6mm」の厚さまで彫り進めましたが、今回はそこからさらに細かな寸法に調整します。

各箇所の寸法を書き入れる

大体6mmの厚さまで彫り進めた時点で細かな寸法を書き入れます。

ヴァイオリン製作 裏板 内側

寸法は上の写真の通り。中央が6mmで、そこから5.0mm→4.5mm→4.3mm→4.0mmとだんだんと薄くなっていくように彫ります。中央はアーチ頂点の裏に当たる部分なため、一番厚くなっているのが特徴です。

また、内側に引いた第2ラインの外側は約3.0mmの厚さにします。この際に最初に引いた第1ラインを超えて削らないように注意してください。第1ラインの外側は最終的に横板を接着するとき「のりしろ」になるので。

ヴァイオリン製作 裏板 内側

文字とか線とかいろいろ雑ですが、要は真ん中から円を描くようにだんだんと薄くなっていけばよいのです。削りすぎはもちろんよくありませんが、厚すぎると音が鳴らなくなるヴァイオリンになるため、適正な厚さに調整することが求められます。

ひとまずは、厚さを意識しつつノミにて寸法通りの厚さまで彫っていきましょう。

寸法通りに掘り進める

ヴァイオリン製作 裏板 内側

この工程はどこから彫っても構いません。今回は掘りやすいロウアー部分から始めました。

ラインの縁に気をつけながら3.0mm付近を削っていき、4.5mm・4.3mm・5.0mmに向けて寸法を合わせていきます。

ヴァイオリン製作 裏板 内側

ロウアー部分を削った状態がこちら。ここから寸法を合わせながら中央付近からアッパー部分へと進んでいきます。

ヴァイオリン製作 裏板 内側

中央付近は角度が急なため、ノミの角度を変えながらうまく彫り進めます。ちなみにこの付近はノミの段階でしっかり削っておかないと、豆カンナで削るときに非常に疲れます。。(手にマメができる、まさに豆カンナ)

ヴァイオリン製作 裏板 内側

中央付近を経過し、アッパー部分。こちらもボトム部分と同じように縁と寸法に気をつけて彫っていきます。アッパー部分をある程度彫れたら、あとは全体を見ながら調整していくのが基本です。

ヴァイオリン製作 裏板 内側

一通り彫れました!ここからは表板と同じく、豆カンナでの調整へと入ります。

ヴァイオリン製作 裏板 内側

ちなみに横から見ると薄さはこれくらい。軽さもだいぶ軽くなってきました。でも、ここからさらに削って軽くなるのです!

豆カンナで最終調整

ヴァイオリン製作 裏板 内側

ノミである程度の寸法まで進めたら、アーチを完成させた時と同じように豆カンナ→スクレーパーで完成させます。また、この時点で最終的な寸法も書き加え、この寸法に合わせて豆カンナで削ります。

最終寸法は中央5.0mmから外に4.5mm→3.8mm→3.2mm→2.7mm。完全にこの寸法通りにすることは難しいですが、できるだけ近い寸法にしていきましょう。

ちなみにもっとも厚い5.0mmだけは必ず守ってください。この部分を削りすぎると、裏板の振動力が落ちて鳴らないヴァイオリンになってしまいます。

ヴァイオリン製作 裏板 内側

厚さをうまく調節しながら少しずつ薄くしていきます。一箇所を集中的に削るよりは、全体を薄くしながら削るのがベストです。

ヴァイオリン製作 裏板 内側

厚さは断固厳守!こまめにチェックしながら削るのを心がけましょう。

ヴァイオリン製作 裏板 内側

尚、厚さと同時に「重さ」も調整します。目指す重さは110.0g!板が重いということはそれだけ厚いということなので、この重さを目指して削るのがベストです。

スクレーパーで最終調整

ヴァイオリン製作 裏板 内側

最後は毎度おなじみのスクレーパー。もう厚みと重さはほとんど完成しているので、表面を綺麗に整えることに集中して削っていきましょう。

ヴァイオリン製作 裏板 内側

この工程を綺麗に整えたら、裏板の内側は完成です。注意点は縁を削らないようにすることと、縁と掘り進めた部分の境界線をハッキリさせておくことです。この境界線が曖昧だと、横板を接着するときに分かりづらくなります。

完成!

ヴァイオリン製作 裏板 内側

完成するとこのような形になります。そして、これにて横板に続いて2つ目の大パーツ「裏板」が完成です!

次回からは表板の製作に入りますが、手順はほとんど裏板と一緒の工程になります。2度目の作業なので、裏板よりも高い完成度を目指しましょう。

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