進行状況は Instagram&Twitter にて更新中!

なぜ大人から始めるピアノは挫折しやすいのか?

大人 ピアノ 挫折

楽器の王様「ピアノ」

圧倒的表現力と格調高い存在感を持ち、音域が広いことからソロも伴奏もこなす万能な楽器です。

演奏する姿のカッコ良さと音色の綺麗さは語る必要もなく、誰もが一度はピアノを弾くことに憧れを抱いたことがあるのではないでしょうか?

しかし、ピアノは挫折しやすい楽器としてもよく知られます。

両手を別々に動かすことが難しいのは勿論のこと、それ以上にモチベーションの維持が難しいというのが私の勝手な寛解です。

この記事では、大人からピアノを始めた人向けに、なぜピアノは挫折しやすいのかについて語ります。

少しでも共感していただけたら幸いです。

ピアノはテクニックの差が残酷にでる楽器

私は高校生になってからピアノを始め、社会人になってからはちょびちょび弾くくらいになった人間です。

ピアノの音と豊かな表現力は大好きなのですが、ずっと続けるモチベーションがあるかと言われると、正直ないと言わざるを得ません。

さて、では何故やる気が出なくなるのか?

それはピアノはテクニックの差が残酷にでる楽器だからです。

大人 ピアノ 挫折

ピアノはソロ楽器の性質が強く、演奏される曲は独奏が多いです。youtube等で動画を視聴しても、その多くがソロ演奏だと思います。

おそらくピアノを始めたい!と思った方の大半は上手な人の演奏に憧れてやる気になったのではないでしょうか?

しかし、当たり前のことですが、大人から始めて動画上位の奏者に匹敵するレベルになるのは不可能に近いです。

どう足掻いても理想とする綺麗な音には中々近づけませんし、指自体も動きません。

この曲が弾きたい!こんな風に弾きたいと思っても全然うまく弾けずにがっかりしてしまいます。

大人 ピアノ 挫折

ピアノに限らず、どんな楽器でも最初は上手く弾けずに落ち込みがちなのですが、ピアノの場合は特に「上級者の演奏」が自分の耳に叩き込まれている分、落ち込みが激しくなります。

よく大人から始めるピアノではテクニックよりも心で弾く、大人ならではの表現力を身につけるのが良いと言われますが、なんだかんだでピアノは技巧的な曲が人気です。

クラシックではショパンやリスト、ラフマニノフなど。ポップスにおいても良く試聴されるのは技巧的な演奏です。

同じ曲ならば上手い人の演奏の方が良いと思われがちなのが、この楽器の難しいポイントで、初心者は特に「自分の演奏に意味があるのだろうか・・」と考えてしまいます。

ピアノエリートへのコンプレックス

大人からピアノを始めて抱きがちなのが、幼少期からピアノを習っていた人へのコンプレックスです。

子供の頃からピアノを習っていた人は教育環境が良い方が多く、常日頃からグランドピアノで練習していたという人も珍しくありません。

一回数万円のレッスンを受け続けていた人もいて、その恵まれた環境から得られた音楽的基礎能力は大人からピアノを始めた人とは比較にもなりません。

幼少期からピアノを弾いてきた人

私は音楽卒の方と話したり、演奏を聴いたりする機会が多いのですが、本当に基礎能力が違います。

初見でスラスラ曲を弾くし、伴奏付けも即できるし、なんならあの曲弾いてというと即興でめちゃくちゃいい感じに曲を仕上げてくれます。

何が言いたいのかというと、本格的な音楽教育を受けた人と関わると、「これ、自分がピアノ続ける意味あるのかな?」と思ってしまうわけです。

ピアノ発表会 大人

どんな楽器であれ、始めたからには発表の場が欲しいものです。

大人から始めた人でも、ピアノサークルに参加したり、音楽教室の発表会に出たりすることもあるでしょう。

ただ、前項でも解説した通り、ピアノはテクニックの差が残酷にでる楽器です。

発表の場に出て「楽しい!」と思うことより、「下手すぎる自分・・」と思うことの方がおそらく多いです。

私も数回ピアノサークルに参加したことがありますが、サークルに参加しているのは基本的に幼少期からピアノを弾いていた人で、みんな上手いです。

初心者もOK!ピアノが好きならOK!とは言いますが、正直居づらいと思います。

また、ピアノ教室の発表会に出ても、大人から始めた人は練習時間が取りづらいこともあり、小学生よりしょぼい演奏になりがちです。

大人ならではの情緒を出せればよいのですが、情緒云々の前に下手が目立つのが正直なところ。

結果的に参加しても凹みがちになります。

 

このように、大人からピアノを始めると、至る所で幼少期から始めた人との差を痛感してしまいます。

特にピアノは独奏が目立つ楽器なので、テクニックの差を顕著に感じとることになるはずです。

それでも本当にピアノが好き!ピアノを弾くだけで楽しい!という方であれば続けることができますが、そうでない場合はなんで「弾いてるんだろ」と自問自答して、結果つまらなくなって挫折してしまう方が多いのでしょう。

動画投稿の世界でも差を感じやすい

yoububeの流行により、演奏・動画投稿を楽しむ方が増えてます。

サークルに参加したり、発表会に出るのはちょっと嫌だけど、動画投稿なら自分のペースで楽しめるので、大人からピアノを始める人の良いモチベーションになっています。

ただ、何度もいうことになりますが、ピアノはテクニックの差が残酷にでる楽器です・・。

投稿しても、上手い演奏以外は再生数が伸びませんし、なんならBAD評価が付けられます。

上手であるからこそ楽しいのであって、下手だとあまり楽しめないかもしれません。

youtube ピアノ 演奏動画

また、yoububeは音源の良し悪しでも雰囲気が変わります。

電子ピアノよりは生楽器の方が素敵な演奏になりますし、グランドピアノに高い技術が加わった演奏は本当に素晴らしいです。

テクニックのみならず、環境の時点で大きな差があると、「あれ?私が演奏動画を投稿する意味ないんじゃ・・」と更に考えるようになってしまいます。

同じ曲でも楽器が違ったり、編成が違ったりすれば印象も変わるのですが、ピアノの場合はどうしても上級者向けアレンジの方が素敵に聴こえるため、奏者のレベルがはっきりしやすいです。

どんなステージに立っても、他の楽器よりテクニックで評価されてしまうのがピアノの辛いところなのかもしれません。

大人ピアノの身体的な限界点

ここまでモチベーションについて言及してきました。

挫折するキッカケは人それぞれですが、やはり差を痛感してしまうのが大きな要因に思えます。

本来は他人と比較せずに純粋に演奏を楽しめれば良いのですが、私を含め多くの日本人はどうしても差を意識しすぎてしまうのでしょうね。

また、現時点での演奏能力の差はもちろん、大人から始めたピアノにはどうしても身体的な限界点があります。

この限界点への考え方もピアノを続けるか否かの大きなポイントになると考えます。

大人 ピアノ 挫折

大人からピアノを始める人は子供の頃から演奏を続けてきた人と比べると、筋肉と神経がピアノの演奏に適した状態になっていません。

ピアノは指を10本独立させて動かしますが、ピアノを弾かないまま成長期を迎えた手は、柔軟性がないことが多いです。

特に345の指は日常生活で独立した動きをあまり行わないため、使わないまま固まった手はスムーズに鍵盤を弾くことが難しいと言えます。(訓練である程度のところまでは誰でも弾けるようにはなりますが。)

また、筋肉だけではなく、指を動かすための神経細胞は11歳までに顕著に増加すると言われています。

例えばピアノ再開組はブランクがあっても上手に弾く人が多いのですが、これは小学生の時に指を動かすための神経細胞が鍛えられているからです。

大人になってからも神経細胞は増やすことができますが、子供の頃に始めた人と比較すると早い段階で限界を迎えるのが正直なところでしょう。

特に技巧的なフレーズを弾く神経の強さ、手の柔軟性は自分ではどうすることもできない要素となっており、本気で練習したからといって出来る様になるとは限りません。

クラシックであれ、ポピュラーであれ、弾きたい曲(楽譜)にどう頑張って届かないというのはモチベーション的になかなかしんどいモノがあります。

私もある程度のところまでは弾けるようになりましたが、それ以上のレベルに到達するための壁はすごく高く感じました。

大人から始めるピアノの情報を集めると、楽しく弾くことがプッシュされていますが、それは上達の限界が早くきてしまうのが避けられないからなのだと思います。

演奏能力だけでなく、ソルフェージュ力も子供のようにメキメキと身につくわけではありません。

もちろん練習を重ねることで確実に上手くなれますし、高難易度じゃなければ人に聴かせる演奏に仕上げることも出来るでしょう。

ただ、そこまでに至る過程がスローペースであることは理解しなければなりません。

高い理想を持ちすぎてしまうことは、ピアノを挫折する大きな要因になります。

それでもピアノが無意味だとは思わない

上手くなるのは限界がある。発表の場が少ない、または発表の場が辛い。大人からピアノを始めると様々な挫折ポイントにぶち当たります。

ただ、だからといって大人がピアノを始めることを無意味だとは思いません。

プロやハイアマチュアのような演奏はできなくても、自分の好きな曲を自分の手で奏でることができるのはとても楽しいことですし、毎日少しづつでも上達する実感を得られることは日々の生活のスパイスになります。

おそらく憧れの演奏はできないけど、自分なりの楽しみ方を見出すことができれば、ピアノは生涯の趣味となるでしょう。

大人 ピアノ 趣味

また、例えピアノを辞めて他の楽器を始めるとしても、ピアノを勉強した意味は残ります。

コード進行や和声の勉強はピアノが適してますし、楽典的なこともピアノが一番理解しやすいです。

DTMや作曲をしたい人にとっても、ピアノを弾けることは間違いなく大きなメリットとなります。

技術面だけに意識を向けてストイックに取り組むと挫折しやすいですが、気軽に細く長く続けていく心持ちで取り組めば意外と続けられるかもしれません。

最後に

大人から始めるピアノが挫折しやすい理由は、やはりテクニックの差を感じやすいからだといえます。

幼少期からピアノに取り組んできた人との差を時間的・身体的に制約があるレイトスターターが埋めることは困難です。

「マイペースに好きな曲を自分に合った難易度で弾ければいいや」「ピアノの音が好き。」

という割り切った楽しみ方であれば挫折しにくいと思いますが、やるからには上手くなりたい!とストイックになりがちな人にとっては満足が得にくい楽器なのかもしれません。

 

ここからは余談にはなります。

私はヴァイオリンを自分で製作して弾いているのですが、ピアノをやっていた時と比べると数段楽しさを感じています。

楽しく感じる理由は、ヴァイオリン等のアコースティック楽器は所有欲を満たせて、なおかつ誰かと楽しみを共有しやすいからでしょう。

また、楽器の音色や編成等でも個性を出しやすいので、ピアノソロよりも「技術の差」に目がいきづらいのもメリットです。

気軽に楽器を持ち運べるメリットは想像以上でした。

ヴァイオリンもレイトスターターですが、不思議と下手でも楽しいです。

万人におすすめできるわけではありませんが、ピアノにとにかく拘りがあるという方でなければ、持ち運べる楽器に転向するのもアリだと思います。

どうしても孤独にテクニックを追求してしまうピアノよりも、気軽に持ち運べるアコースティック楽器の方が大人が始める楽器としては適している気がします。

ただ、ピアノを頑張る続けることも素敵なことなので、モチベーションが残っているのであれば、弾き続けるのも良い選択です。

・レイトスターターとしての限界にチャレンジし続けるか?

・他の楽器に楽しみを見出すか?

・演奏ではなくDTM・作曲にチャレンジするか?

ピアノを続けた先の選択肢は多種多様です。ピアノに挫折しそうな人は、環境や興味関心に沿った方向性を模索するのも良いかもしれませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください