2019年4月より 日本バイオリン製作研究会に所属することになりました。

ケルト音楽で使われる楽器

ケルト音楽 楽器

楽しげなリズムと独特な旋律によるファンタジックな世界感が魅力的なケルト音楽。

ゲーム音楽でも「ケルト音楽風」の旋律が多用されていることから、遠く離れた異国の民族音楽であるにも関わず、日本において非常に人気があります。

そこで今回はケルト音楽で、どんな楽器が使われるのかをご紹介します。

ケルト音楽に興味のある方は是非ご一読ください!

管弦楽や吹奏楽とは一味も二味も違う魅力があります!

ケルト音楽ってどんな音楽?

ケルト音楽という言葉はよく聞く言葉ですが、実は明確な定義は存在していません。

そのため一般的には、遥か昔にヨーロッパに存在していたケルト人が住んでいた地域に伝わる伝統音楽がケルト音楽と曖昧に定義されています。

ケルト音楽

ケルト人は自然を崇拝する多神教を持つケルト語を話し、精霊を信じていたことから神秘的なイメージのある民族です。特定の国家を持たず、他の民族に紛れて暮らしていた背景から、複数の国においてその存在が確認されています。

ちなみにケルト圏は以下のような地域が該当します。

アイルランド

スコットランド

マン島(イギリス)

ウェールズ(イギリス)

ブルターニュ地方(フランス)

これらの地域で発展した民族音楽はアイルランド:アイリッシュ、スコットランド:スコティッシュと呼ばれ、それぞれに特色があります。

そして、このような民族音楽をざっくりまとめたのが「ケルト音楽」という言葉であるわけです。

ケルト音楽

尚、アイリッシュ音楽やスコティッシュ音楽は伝統音楽として明確な特色がありますが、ケルト音楽は曖昧な定義ですので、ケルトっぽい音楽やケルト風ゲーム曲もケルト音楽として扱われます。

日本人にとっては伝統と関係ないケルト風音楽の方が人気!ゲームやアニメに使われる民族調の音楽は大半がコチラです。

ケルト音楽で使われる楽器1. フィドル

ケルト音楽 フィドル

ケルト音楽の花形楽器といえば、やはりフィドルでしょう!

フィドルはクラシックジャンル以外で使われるヴァイオリンのことであり、ケルト音楽でもフィドルという名が使われます。

楽器自体はヴァイオリンそのものですが奏法が大きく異なり、ヴィブラートを使わずに「カット」「ロール」「トリプレット」といったフィドル独自の装飾音を付けます。

ちなみに伝統的なケルト音楽であれば、殆どの曲が1stポジション・GまたはDのキーで演奏され、技術的にはクラシックヴァイオリンよりも簡単です。ただ、独特のノリを出すことは難しく、ヴァイオリニストがフィドルの曲を弾いても、フィドルっぽいヴァイオリンにしかなりません。

餅屋は餅屋ということわざがあるように、同じ楽器を扱っていても、フィドル奏者とヴァイオリン奏者では全然求められる技術が異なります。

でも結局人気があるのはガチのフィドルよりもケルト風ヴァイオリン演奏だったりもします

ケルト音楽で使われる楽器2. ティンホイッスル

ケルト楽器 ティンホイッスル

アイルランド発祥と言われる縦笛でありティンホイッスルはフィドルと並ぶケルト音楽の花形楽器です。笛といえば木製のイメージが強いですが、ティンホイッスルはブリキや真鍮、プラスチックといった安価な素材で作られていることが大半であり、誰もが気軽に演奏を行うことができます。

様々な調性の楽器が存在しますが、基本的にはD管がメイン。穴が6つ空いている構造で、「タンギング」「タップ」「カット」「ロール」といった技法を使いながら独特な旋律を奏でます。

ちなみに曲によってはティンホイッスルよりも低い音域が出るローホイッスルが使われる場合もあります。

ケルト音楽で使われる楽器3. アイリッシュハープ

ケルト音楽 ハープ

ゲーム音楽でも良く使われるハープ。ケルト音楽を象徴とする楽器であり、哀愁を感じさせる柔らかく乾いた音は、テンポの遅い幻想的な曲には欠かせません。

クラシックでは大型のグランドハープが使われますが、ケルト音楽では膝の上に楽器をおいて演奏するアイリッシュハープが主流。大きさや、弦の数、音域などは多種多様ですが、レバーが付いているため、半音への対応も可能です。

ケルト音楽でもピアノが使われることはありますが、やはりケルトっぽさを出すのであればハープを伴奏楽器とするほうが良いです。

海外ではケルティックハープとも呼ばれています。

ケルト音楽で使われる楽器4. バグパイプ

ケルト音楽 バグパイプ

バグパイプはリードの取り付けられた数本のパイプを留気袋につなぎ、溜めた空気を押し出す事で音を出す非常に特殊な楽器。留気袋の押圧で空気の量を調性できるため、音を持続させることが可能です。

旋律を演奏する主唱管の他に通奏管「ドローン」が備えられており、このドローンの持続音によって、ケルト音楽ならで雰囲気を醸し出します。

また、一言でバグパイプといっても、地域や国によって様々な種類の楽器が存在しており、機能性やデザインは千差万別です。日本ではスコットランドのバグパイプが有名ですが、イタリアやスペイン、トルコといった北欧以外の国にもそれぞれ異なるバグパイプが存在します。

ちなみにアイルランド発祥のバグパイプはイリアン・パイプスと呼ばれるので、覚えておくといいかもしれません。

ケルト音楽で使われる楽器5. 木製フルート

ケルト楽器 木製フルート

ケルト音楽にもフルートが使われますが、オーケストラで使われるような金属製のモノではなく、柔らかな音色を奏でる木製フルートが主に使われます。

木製フルートは穴をキーではなく直に押すため、キーよりも素早く装飾音を入れることができるのが最大のメリットです。音も他のケルト楽器とよく調和するため、コチラも花形旋律楽器として扱われます。

ケルト音楽で使われる楽器6. ギター

ケルト音楽 アコースティックギター

遅いテンポのケルト曲にはハープの音がよく合いますが、テンポの速い曲の伴奏としてはやはりアコーステックギターは欠かせない存在です。ケルト音楽にはガット弦よりもスチール弦が使われることが多く、当然ながらエレキギターが使われることはありません。

どのように伴奏すればよいかは特に定められていないため、カッコよいサウンド感を得るには奏者のセンスが試されます。

ケルト音楽で使われる楽器7. バンジョー

ケルト楽器 バンジョー

バンジョーは子牛や山羊の皮でできたドラムヘッドが張られた金属製のリムで作られた楽器です。もともとはアフリカで馴染まれていた楽器ですが、アメリカで発展した背景から、現在はアメリカを中心にカントリー音楽やブルーグラスで主に使用されています。

楽器の特徴としては、バンジョーは弦が4本から6本備えられており、右手の早い動きでピックで弦をかき鳴らしたり、分散和音を奏でます。

尚、アイルランドでは「アイリッシュ・バンジョー」という弦が4本のバンジョーが定番であり、ギターではなくバンジョーが伴奏楽器として使われることも多いです。

ケルト音楽というよりはアイリッシュ音楽で使われる楽器といえます。

ケルト音楽で使われる楽器8. マンドリン

ケルト音楽 フラットマンドリン

出現頻度としてはギターやバンジョーに劣りますが、マンドリンもケルト音楽にしばしば使われます。

マンドリンはフィドルと同じく低い方からG-D-A-Eという調弦をもち、ピックによるトレモロ奏法によって演奏されるのが基本です。

ボールバックのナポリ型やフラットバックのポルトガル型といった様々な形のマンドリンが存在しますが、ケルト音楽で使われることがあるのは19世紀末にアメリカ合衆国で派生したフラットマンドリン。

フィドル奏者のサブ楽器としても使われることが多く、セッションでも割と見かけます。

ケルト音楽で使われる楽器9. コンサーティーナ

コンサーティーナ

コンサーティーナは6角形の形をしたアコーディオンの一種です。蛇腹の押し引きで音が異なり、胴体の左右に配列されたボタンを押して音を出します。メロディーや和音伴奏も弾けるなど演奏性能が高く、リード楽器としても伴奏楽器としても存在感を発揮します。

尚、コンサーティーナにはアングロ・コンサーティーナとイングリッシュ・コンサーティーの2種類があり、ケルト音楽においての主流はアングロコンサーティーナです。

小型なのに万能な性能をもつことから民族音楽において非常に重宝されています。

ケルト音楽で使われる楽器10. アコーディオン

ケルト楽器 ボタンアコーディオン

アコーディオンは「ふいご」と「鍵盤の操作」によって演奏する蛇腹楽器の一種です。重量はありますが、一人で持ち運べるサイズであり、立奏や歩奏も可能。同時に複数の音を鳴らすのが得意なためソロ適正があり、1人で和音とメロディーを奏でることができます。

尚、アコーディオンには複数の種類があり、ケルト音楽で使われるアコーディオンはボタンを押して音を出す「ボタンアコーディオン」です。鍵盤が付いている「ピアノアコーディオン」も良く使われますが、基本的にはボタンが複数列並んだボタンアコーディオンが使われます。

ボタンが1列のアコーディオンはメロディオンとも呼ばれます。

最後に

今回はケルト音楽で使われる代表的な楽器を紹介しましたが、そもそもケルト音楽はアコースティック楽器であればどんな楽器を使っても構いません。

楽器によって合う合わないはありますが、ケルト音楽向きの楽器はまだまだ存在します!
興味があれば動画等で演奏に使われている楽器をチェックしてみてください。

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