ギターは誰もが知る定番の弦楽器です。
価格も手ごろであり、演奏はしたことが無くても触ったことがあるという方は多いでしょう。
ただ、ギターには様々な種類があるため、「何がどう違うのか分からない」と思っている方は少なくありません。
そこで今回はギターに種類について簡潔に説明いたします。
ギターの演奏に興味がある方は勿論のこと、DTMでギターを活用したいという方は是非ご一読ください。
アコスティックギターとエレキギター
ギターは大きくわけて2つの種類が存在します。
1つはアコースティックギター。もう1つはエレキギターです。
初心者はまずこの2つの違いを理解することが重要になります。
アコースティックギター
アコースティックギターは主に木材を材料として作られたギターであり、信号変換や電気増幅を使用しません。
生ギターとも呼ばれ、どんなシーンにおいても楽器ひとつで音楽を楽しむことができます。
入門用であれば数万円から購入できるので楽器としての敷居が低く、表現力もトップクラスであることから年齢性別問わず誰からも愛されている楽器です。
アコースティックギターは基本的に6本の弦を備えますが、ポピュラー音楽においてはスチール弦が、クラシック音楽やフラメンコにおいてはナイロン弦が一般的に使われます。
興味のあるジャンルによって手に入れるべきギターは変わってくるので、詳しくは後半で説明するアコースティックギターの種類をご参照ください。
主な用途:弾き語りやソロ演奏
エレキギター
エレキギターの正式名称はエレクトリックギター。信号変換や電気増幅を用いることで、ドラムや金管楽器といった音量の大きい楽器に負けない音を出すことができます。
あらゆるシーンで楽しむめるアコースティックギターに対し、エレキギターは合奏にて力を発揮しする楽器です。
バンド演奏を趣味としたい方が手にすることになるでしょう。
エレキギターは内部が空洞となっていないことからアコースティックギターのような美しい音を出すことはできません。
しかし、音色を自由に変えることができるため、様々な音楽ジャンルに合わせることが可能です。
電子楽器に該当するため、アンプやエフェクターといった機材が必要となりますが、これらを駆使することによって様々な楽しみ方を見出すことができます。
主な用途:ロックやメタルといったバンド演奏
アコースティックギターの種類
アコースティックギターと一口にいっても様々な種類の楽器が存在します。
どれを買ってもいいわけではなく、用途に合った楽器選びが大切です。
ドレットノート
イギリス軍艦から名をとって作られたドレットノートはアコースティックギターの中でも特に大きなボディをもつギターです。
楽器が大きいことから厚みもあり、音を遠くまで響かすことが出来ます。
小型ギターよりも持ちにくさはありますが、その分どんなシーンでも活躍しやすい楽器です。
ちなみにドレットノートは内部の空洞を大きくするためにボディのくびれが少なくなっていることが特徴です。
少しぼてっとした見た目となっており、これが他のアコースティックギターとの見分け方となります。
フォークギター
フォークギターは最も一般的なアコースティックギターであり、ドレットノートに比べてボディのくびれが大きく、サイズが少し小さいです。
抱えやすく弾きやすい為、初心者向きの楽器だといえます。
フォームギターにはサイズや形状によって「00(ダブルオー)」「000(トリプルオー)」「オーディトリアム」といった名称を持つギターが存在しますが、最初はあまり気にしなくても良いです。
ドレットノートよりも繊細な演奏に向いているため、主に伴奏としてギターを弾きたい方や、DTMに活用したい方にも向いています。
クラシックギター
ドレットノートとフォーギターはポップス系の演奏に向いたギターです。弦にはスチール弦が張られ、煌びやかな音色が鳴ります。
対してクラシックギターはナイロン弦が張られたギターです。歌なしのソロ演奏に特化した作りとなっており、爪弾きによって繊細な音を奏でます。
ちなみにスチール弦ギターとナイロン弦ギターの見分け方ですが、ヘッドの形が全然違うので一目瞭然です。
クラシックギターは中央がくり抜かれており、そこにナイロン弦が巻き付けられています。
尚、クラシックギターはなにもクラシックだけのモノではありません。
アニメやゲーム、映画音楽の楽譜が出版されているので、ギターならではの繊細な音を楽しみたいという方にも適しています。
主な用途:歌モノではなくインストの演奏
フラメンコギター
フラメンコギターはクラシックギターと同じくナイロン弦が使用されたギターです。ヘッドの形状やデザインがクラシックギターと殆ど一緒なので一見違いが分かりにくいです。
しかし、フラメンコギターはジャカジャカと激しくストロークを鳴らし、パーカッションとアンサンブルとすることが多いため、クラシックギターよりも頑丈な材質によって作られています。
マニアックな違いではありますが、材質の違いは大きな違いです。
音色に関してもフラメンコギターはクラシックギターと若干異なります。
具体的にはフラメンコギターの方が音が明るく鋭いです。
弦高がクラシックギターよりも低く、厚みが薄いことも覚えておくと良いでしょう。
エレキギターの種類
ロックやメタル、ジャズ、ポップス。あらゆるジャンルの音楽の主役を担うエレキギター。
音楽に興味がある人であれば、一度は演奏してみたいと思ったことがあるはずです。
メーカーやモデルによってエレキギターの種類は無限に存在しますが、大きく分けるとレスポールとストラトキャスターに分類されます。
ストラトキャスター
ストラトキャスターはFender社が作り上げたエレキギターの王道中の王道です。
キレのある音色を出すことが特徴的で、スタイリッシュな外見から幅広い世代に好まれています。
低価格帯のラインナップが豊富に用意されているため、初心者が手にしやすいギターだといえるでしょう。
ブラック・ブルー・レッドといった豊富なカラーバリエーションが存在しますが、最も人気があるのはグラデーションがかった「サンバースト」です。
レスポール
スタイリッシュなストラトキャスターに対し、レスポールは丸みを帯びた美しい曲線美を持つギターです。ヴァイオリン属のように杢目が美しく描かれており、高級感があります。
レス・ポールというギタリストが使用していたことがレスポールギターの由来となっており、今から60年以上も前の1950年代から存在しています。
レスポールギターは表板にメイプル材が使われており、ストラトキャスターよりも上品なイメージを与えます。
また、音に関しては以下のような特徴があります。
倍音を含んだ伸びのある音色を鳴らす。
ストラトキャスターよりも音が太い。
デザイン重視のストラトキャスターに対し、音重視のレスポールといったイメージを持つ方も多いです。
なお、レスポールには「レスポール・スタンダード」「レスポール・カスタム」「レスポール・スペシャル」といったバリエーションがありますが、どれも基本的な特徴は変わりません。
エレキアコースティックギターについて
エレキアコースティックギターはアコースティックギターに信号変換や電気増幅機能を加えた良いとこどりの楽器です。
生楽器ならではの音色をアンプで増幅することができるため、ソロライブ等で活躍します。
見た目の特徴はフォークギターに近いですが、正面からみてボディ右上部分が窪んでいるモデルが大半を占めます。
加えて背面が木材で出来ていないモデルも多く、厚みが抑えられた設計となっている楽器も多いです。
一見メリットだらけにも思えますが、生楽器ならではの音の響きは大幅に削られているため、音色はエレキに近い音がします。
ライブ演奏には向いていますが、やや中途半端な楽器であることは否めません。
最後に
ギターは誰もが知る定番楽器の1つです。
ヴァイオリンの事をギターと呼ぶ高齢者も多いことも知名度も高さを物語っています。
演奏人口が多いので希少性は望めませんが、弾けると音楽ライフの幅は間違いなく広がると思います。
バンドを始めてみたい10代の方、仕事の息抜きとして楽器を始めてみたい方。定年後の趣味として始めたい方。
折角ギターに興味をもったことですし、この機会に演奏を始めてみてはいかがでしょうか?