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ティン・ホイッスル(ロー・ホイッスル)とは?価格や特徴について解説

ティンホイッスル アイリッシュ

ケルト音楽で使われる王道楽器はフィドル(ヴァイオリン)・ハープ・木製フルート等ですが、ティンホイッスルと呼ばれる独特な音色を持つ「笛」も花形楽器の一つです。

ティン・イッスルには幾つかの種類がありますが、大きく分けると「ティン・ホイッスル」と音域の低い「ロー・ホイッスル」に分類されます。

この記事では「ティンホイッスル」と「ローホイッスル」について解説していきますので、ケルト音楽に興味がある方は是非ご一読ください。

目次

ティン・ホイッスルについて

ケルト音楽にはティン・ホイッスルという楽器が存在します。

リコーダーと同じく「縦笛」に該当する楽器ですが、木製ではなく金属(ブリキ)や合成樹脂がケース素材に使われることが多いです。

金属を丸めただけの単純な構造となっているためシンプルかつ素朴な音が鳴ります。

ティン・ホイッスルには円筒管タイプのものと円錐管タイプがあり、円筒管の方が力強い音が鳴り、円錐管の方がバランスの良い音がなる傾向があります。

いずれも管体の表面に6つの音孔が開いており、リコーダーのように穴を指で塞ぎながら息を吹き込むことで音を出します。

息の強さによって高音と低音を使い分けることができるため、6つの音孔で2オクターブの音域を演奏することが可能です。

しかし、ティン・ホイッスルはリコーダーとは異なり、裏面に音孔が空いていないため、半音や微妙な音程は出しにくいです。

極めてシンプルな構造となっているが故、演奏に制約があることは否めません。

調性はケルト音楽の定番である「D管」が一般的です。

G管やB♭管が使われることも極まれにありますが、基本的にはD管さえ持っていれば大半のケルト音楽が演奏できます。

ちなみにアイルランド語でファドーグまたはファドーグ・スターンと呼ばれることもありますが、殆どこの名は用いられません。

ティン・ホイッスルの価格と種類

ティン・ホイッスルはブリキを丸めて溶接しただけの楽器なので、価格はすこぶるリーブナブルです。

安価な楽器であれば2,000円程度で購入できます。

尚、プラスチックや真鍮、ブリキなど様々な材料がケース素材として使われるため、材質によって音色も大きく異なります。

そのため、様々な材質のティン・ホイッスルを集めているプレーヤーが多いです。

プロ向けのハイエンド楽器であっても10万円ほどで購入することができ、楽器としてはリーズナブルな部類に入ると思います。

ロー・ホイッスルについて

ローホイッスルはティン・ホイッスルの派生楽器であり、ティン・ホイッスルよりも大きく、低い音が鳴ります。

ティン・ホイッスルと同じくケースの材質としてはブリキや真鍮といった素材が使われ、ティンホイッスルよりも1オクターブ低い音域を持つことが特徴です。

呼び方の定義があやふやであり、A管より低いティンホイッスルをローホイッスルと呼ぶこともありますが、基本的にはティン・ホイッスルよりも1オクターブ低いD管楽器をピンポイントでローホイッスルと呼ぶことが多いです。

ただ、木製フルート(アイリッシュフルート)とほぼ同等の音域をもつため、メジャーなケルト楽器でありながらも、意外とお目にかかれません。

同じような音域をもつ、アイリッシュフルートに人気が集まっていることも、あまり見かけない要因に思えます。

とはいえ独特なキャラクター性から最近は演奏家の中で評価を高めています。

また、横持ちのフルートよりも縦持ちのロー・ホイッスルの方が体の負担が少ないことも魅力です。

ロー・ホイッスルの価格と種類

ティン・ホイッスルと同様に、様々な材質と調性をもつロー・ホイッスルですが、需要が低いため意外と売っていません。

製造数がティン・ホイッスルよりも圧倒的に少ないです。

また、価格に関してもティン・ホイッスルより高価で、量産品で約10,000円〜、とやや高めな価格設定となっています。

楽器の中では安い楽器といえますが、まずはティン・ホイッスルに慣れ親しんでからロー・ホイッスルを買ってみるというスタンスの方が良い気がします。

最後に

ティン・ホイッスルとロー・ホイッスルはケルト音楽の代表的な楽器です。

特にD管ティンホイッスルはケルト音楽の入門楽器として需要が高く、価格も手ごろなことから非常に人気があります。

シンプルな構造の楽器ですが、ケルト音楽特有の奏法を駆使することで素敵な音色を響かせるので、是非一本購入してみてください。

ティンホイッスル アイリッシュ

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この記事を書いた人

可愛いモノや綺麗なモノが好きなアマチュアヴァイオリン製作家。優れたヴァイオリンを一本でも多く作ることを目標に活動中です。
製作工程や音楽に関する記事を更新しています。

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