2019年4月より 日本バイオリン製作研究会に所属することになりました。

トランペットについて最低限知っておきたいこと

トランペット

弦楽器製作者はどうしても弦楽器以外の知識が薄くなりがちです。

他の楽器の知識がなくても問題はありませんが、弦楽器はオーケストラにおいても良く使われる楽器ですので、ある程度木管楽器や金管楽器の事も知っておいた方が良いと思います。

そこで今回は「トランペット」について掘り下げていきます。

金管楽器のメインキャラクターともいえるトランペットはどんな特徴をもつ楽器なのでしょうか?

この機会に何となくでも覚えてみましょう!

トランペットは知っているようで意外とよく知らない楽器な気がします。

トランペットってどんな楽器?

トランペットは金管楽器の中で最もメジャーな楽器です。

管は円錐形をしていますが、全長の1/4から1/3ほどは円筒形となっており、ぐるぐると長円状に巻かれているユニークな形状となっています。

トランペット

音の出し方はとしては、楽器の上部に取り付けられた3つのバルブ(ボタン)を押しながら唇を振動させることによって音を発音します。慣れが必要であるため最初は苦労しますが、ある程度練習を積めば「音」を鳴らすこと自体は比較的容易です。

また、スライドさせて演奏するトロンボーンのように曖昧な音程がないことから、正しい音程を得やすく、初心者にもとっつきやすい楽器だといえるでしょう。

 

尚、トランペットは種類がとても豊富です。

一般的に使用されるC管以外にもB♭管・A管・D管など、様々な調性のトランペットが存在します。

価格も高品質なモノから低価格の玩具的なモノまでありとあらゆるバリエーションが存在するため、これから楽器を始めようとしている人でも、予算に合わせてトランペットライフをスタートさせることができます。

トランペット

主旋律を奏でることが多いため、金管楽器の中でも特に人気が高いです。

トランペットは構造によって名称が違う

一般的に私達が連想するトランペットはバルブを押すことで音を奏でる「ピストン・トランペット」ですが、実はピストントランペット以外にもトランペットは存在します。

ただ、トランペット奏者でなければ中々触ることがない楽器なので、「そんなのあるんだ〜」という軽いノリで読み流してもらって結構です。

ナチュラル・トランペット

 

バルブが備えられる前に使用されていたシンプルな楽器。音階を奏でられないので、「プップー!」と音を出すしかできない所謂ラッパ。

ツイン・ベル・トランペット

何故か2つ飛び出たベルが備えられた楽器。2方向に音を飛ばすことが重視されているため、音色は微妙。。

ロータリー・トランペット

ホルンに使われるロータリーバルブが付いているトランペット。レバーを押して演奏する機構となっていて、バルブ式よりも柔らかな音が鳴る。

ジャンルによってはピストン・トランペットよりも適している場合があり、意外と侮れない。

アルト・トランペット

トランペットより管長が約2m長く、低い音域がでるトランペット。G管、F管、E♭管が存在し、一部の管弦楽曲で使用される。ちなみに管長が約3m長くなるとバス・トランペットと呼ばれるようになる。

ジャンルによって使われる管が異なる

トランペットはジャンルによって使われる管が異なります。

トランペット 管

例えばオーケストラで演奏されるトランペットはC管が主流です。C管は記譜と実音に隔たりがないため、最もわかりやすい管となっています。

ただ、E♭管やD管等が使われる事もあり、これらの管が使われる場合はトランペットであっても移調楽器として扱われます。

-移調楽器-

 

楽譜上の音符と実際出る音が違う楽器。

例えばB♭管(シ♭)の場合、楽譜上の「ド」の音を吹くと、実際はドではなくシ♭が出ます。
作曲家はこの性質を考慮して、他の楽器に合わせて楽譜を書かなければなりません。

また、フラット系の楽曲が大半を占める吹奏楽・ジャズにおいてはC管ではなくB♭管が使用されるのが基本です。

ジャズや吹奏楽がやりたいのにC管を買わないようにしましょうね!

ちなみにB♭管のバリエーションとして1オクターブ上の音域を担当するソプラノトランペットやサイズを小さくしたポケットトランペットが存在します。

コチラもメジャーな楽器ではありませんが、ポケットトランペットは片手でも演奏できるため、芸人が使っているのをたまに見かけます。

トランペットの音域

トランペット 音域

吹奏楽で主に使われるB♭管の音域はF#2〜C5

ポップス曲のメロディーで使われる音域に近く、聴きやすい音域だといえます。

約2オクターブ半の音域がありますが、C3よりも下の音域、G4よりも高い音域はあまり綺麗な音が鳴らないため、実用音域は1オクターブ半といったところでしょうか。

トランペットの歴史

トランペットの起源は新石器時代のメガフォン型ラッパだといわれており、素材も木や竹・粘土等、様々なモノが使われていたようです。

王朝の時代に入るとエジプトやギリシャ・ローマといった国々で行進用の楽器としてナチュラルトランペットが使われるようになり、「クラーロ」「トゥベクタ」「トロンベッタ」といった倍音を出すラッパが次々と誕生。

音階のないトランペットは比較的単純な作りなので、いろんなラッパが各地で発展しました。

トランペット 歴史

音階を出すトランペットが現れ始めたのは中世・ルネサンス期ごろのこと。「巻管のクラリオン」「直管のトロンバ」といった楽器が誕生し、以後徐々に楽曲に使われるようになります。

ただ、簡単なメロディーを奏でることができるようになったのは、バッハが生まれたバロック時代に入った頃であり、歴史は古くとも「音程を奏でるトランペット」が登場するまではかなりの時間を擁しました。

尚、現在のバルブ式の元祖が現れ始めたのは19世紀初頭であり、1839年にフランスの楽器製作者ペリネが現在のバルブ式トランペットの基礎を作り上げたとされています。

それから度重なる改良と派生楽器が登場し、今に至るわけです。

歴史は古いけど、実用的な楽器になったのは割と遅いです。

実際にトランペットの音色を聴いてみましょう!

風笛~Kazabue~ 大島ミチル

ティーネwith田中靖人「エターナル・ストーリー」

フンメル トランペットコンチェルト

最後に

金管楽器として圧倒的な知名度を誇るトランペット。

なんとなく知っている気がしても、音域や種類については案外知らないという方が多かったのではないでしょうか?

弦楽器製作者としてはあまり関わることがない楽器ではありますが、

・人の歌声に近い音域が得意
・バルブを押しながら唇を震わせて音を出す
・管の種類が豊富

といったことはザックリと覚えておいて損はないと思います。

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