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【ヴァイオリン製作】道具の個人輸入について

ヴァイオリン製作 道具 個人輸入

ヴァイオリンの道具は日本国内で買えるモノもあれば、海外でなければ買えないモノもあります。

特に洋カンナや海外製のノミ、ペグ削りといった専門的な道具は海外から買うのが基本であり、そのためには個人輸入が必要不可欠です。

ただ、個人輸入とはいっても海外通販で普通に買い物をすればよいだけなので、なんら難しいことはありません。

そこで今回は道具の個人輸入をするに当たっての基礎知識をご紹介します。

信頼できる海外通販サイト

一昔前は日本でヴァイオリン製作の道具を揃えるのは困難でした。情報も少ないうえに通販も普及していなかったため、クレモナに訪れて直接買い付ける人も多かったようです。

しかし、現代社会ではありがたいことに、日本にいながらも「海外通販サイト」を利用することで簡単に商品を取り寄せることができます。

ヴァイオリン製作 海外通販

国内の通販であっても、海外の通販であっても、商品をカートに入れて注文するという流れは一緒です。

サイトの基本構造は世界共通なので、商品に対する知識さえあればカートに入れてポチるだけだといえます。

2つの通販サイト

通販でヴァイオリン製作の道具を販売しているサイトは幾つか存在していますが、実用的な通販サイトは現段階では「2つ」だといえます。

ただ、先に謝っておきます。

購入先を完全に特定するのは現段階では避けさせてください。

言ってしまうのは簡単ですが、情報を縦や横の繋がりから得ることも重要ですし、誰もが知ってしまうと道具を輸入販売している企業にも迷惑が掛かってしまいます。

厳密にはよーくネットを探せば載ってますが、、

とはいえヒントぐらいは構わないと思うので、少しだけお伝えします。

1つはドイツの通販サイトで「先頭イニシャルD」のサイト、もう1つはイタリアの通販サイトで「先頭イニシャルC」のサイトです。

品揃えに関してやサイトの信頼性に関しては申し分なく、問題も起こりにくいです。(日本の通販と同等に考えるのはナンセンスですが)

また、カンナやアイロン類はアメリカの業者から取り寄せるのも良いと思います。

海外通販を利用する際の注意点

海外通販は言語が英語(場合によっては多言語)であり、国際便で商品が届きます。日本の通販と大きな違いはなく、注文さえできれば基本的には普通に届くはずです。

ただ、細かな注意点があるので、それをご紹介します。

海外通販

注意点1 基本的にクレカ決済

日本で海外通販を利用する場合、ほとんどの場合がクレジットカードで支払うことになります。

通貨が異なるため、現金で購入することは殆どできません。

そのためクレジットカードを持っていない場合はクレジットカードを手に入れる必要があります。

海外通販 クレジットカード

また、クレジットカードの種類としてはVisaがオススメです。visaは国際的に普及しているため、どこの海外通販でも問題なく使用することができます。

注意点2 送料が高い

国内通販であれば送料無料、高くても1000円ほどで慣れてしまっていますが、海外通販の場合はべらぼうに高いです。

アジア圏からの輸入ならまだしも、イタリアやドイツは日本とかなり距離があるため、高額な送料がかかります。

そのため、頻繁に利用するには向かず、買うときは一気に買ったほうが得です。

個人輸入 送料

また、重量があればあるほど万単位で送料がかかるため、海外通販の方が定価が安くても、重いモノは日本で買ったほうが良いかもしれません。

注意点3 梱包、検品が雑

海外通販は日本の通販のように丁寧な梱包や検品が施されません。検品漏れがあることも珍しくありませんし、割と雑に梱包されているので、商品が届いたら壊れていないかチェックすることが重要です。

また、問題なく届いていれば良いですが、もし欠品があったり破損があった場合は英語での問い合わせとなります。

こうなると非常にめんどくさいので、手軽に買えるとはいえ、リスクがあることは知っておかなければなりません。

日本の通販と配送のクオリティーは凄いです。改めて感謝しなきゃいけませんね。

注意点4 住所の書き方は英語方式

東京都江戸川区○○ 1−2−3 未来荘

このような日本語表記で住所を記載してしまうと届きません。日本語は海外からみると異国の意味分からない言葉に過ぎないからです。

そのため、海外通販で注文をする際には英語表記で記載する必要があります。

この際に気を付けたいのは「日本語読みをローマ字にすればよい」ということ。変に英語化せずに、分かりやすく書けば問題なく荷物は届きます。

 

#101 mirai-sou 1-2-3,○○,edogawa-ku,Tokyo

正しい書き方の例は上記の通り。日本語表記と逆になります。

また、部屋番号の先頭には#を入れるのが基本です。

特別難しいことはないので、各通販サイトの入力フォームに沿って英語表記で住所を入れてください。

関税について

個人輸入をややこしくする最大の難問。それが関税です。

輸入目的で税金の計算方法が異なりますが、個人でヴァイオリンの道具を購入する場合は「個人輸入」となります。

関税 個人輸入

個人輸入:個人利用を目的とした輸入。海外での販売価格に60%をかけた金額のみが課税価格となる。

 

小口輸入:ビジネス目的の輸入。輸入したものを販売する場合はコチラに該当。海外での販売価格に「送料・保険料」「その他手数料」を加えた金額が課税価格。

購入したものを売らなければ個人輸入となりますが、販売目的で買うと小口輸入になります。仮に個人輸入で道具を購入して、それを売ってしまうと脱税になるので注意が必要です。

 

課税価格の計算

販売価格に60%をかけた金額のみが課税価格となると解説しましたが、分かりにくいので少し掘り下げます。

たとえばカンナを20000円を購入したとしましょう。

個人輸入の場合は送料や手数料を含まないので単純に20000(円)×0.6(60%)で計算した価格が課税価格となります。

つまり12000円。この価格が課税価格となります。

え!20000円のカンナ買ったら12000円も関税とられるの!?

と思われる方もいますが、そんなことはありません。

12000円に関税率(商品によって異なる)をかけた価格が支払う関税額となります。

カンナの場合は簡易税率が5%なので、雑に計算すると12000×0.05=600円

この価格が20000円のカンナの関税です。

個人輸入であればめちゃくちゃ高い!と思うことは少ないと思います。

簡易税率と一般税率

税率には簡易税率と一般税率があります。少額輸入貨物である簡易税率の方が税率が安いため、個人輸入をする場合はコチラを狙うことになるでしょう。
どうすれば簡易税率が適応されるかについてですが、課税価格の合計が20万円以下であれば簡易税率が適応されます。

つまり、買いすぎなければ簡易税率となるので、あまり心配する必要はありません。

ちなみに一般税率になると一律15%の関税になるので、支払い額がえげつないことになります。

逆に課税価格が1万円以下になると免税となるので、少しだけ買い足したいという場合はコチラも意識してください。

送料高いからある程度買わないともったい気がしますけどね

関税の支払いは商品の受け取り時

海外通販で輸入した商品は税関で通関手続きを行い、運送会社が代行します。その際に数百円ほど通関手数料がかかります。

その後通関を通った商品は各種運送会社によって自宅まで運ばれ、商品が配配達人に税金と通関手数料を支払えば荷物を受け取ることができます。

関税支払い 受け取り

ただ、関税+通関手数料に加え、日本の消費税も課税されるので、想像以上に価格は高くなります。

一度個人輸入を経験すると「結構取られるな・・」と大半の方が思うはずです。

海外通販の配送会社について

私はまだドイツの方の通販を利用したことはありませんが、イタリアの通販では「DHL」という会社が商品を配送します。(おそらくドイツの方も)

国際配送会社 DHL

DHLは航空機を主体としたドイツの国際輸送物流会社です。200を超える国・地域に事業展開しており、世界最大の国際輸送物流会社として知られています。

DHLによる国際配送の凄いところは海外配送でも最速では翌日午前に到着させる圧倒的なスピード感です。

購入商品の追跡確認も可能で、日本でも24時間受付のサービスポイントがあります。

海外通販サイトではDHLにて発送することが一種のステータスにもなっており、確実な配送を期待するのであればDHLの発送を選択することがベストです。

総括

日本では買えない道具や素材を買えるのが海外通販のメリットです。最初は抵抗があると思いますが、慣れてしまえば簡単に輸入することができます。

課税価格20万円以下、輸入した商品を売らない。

以上を守れば個人輸入で簡易税率が適応されるので、支払う税を最低限に抑える事ができます。

通販サイトをお伝えできないのが心苦しいですが、うまく探し出していただけたら幸いです。

ヴァイオリン製作 道具 個人輸入

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この記事を書いた人

可愛いモノや綺麗なモノが好きなアマチュアヴァイオリン製作家。優れたヴァイオリンを一本でも多く作ることを目標に活動中です。
製作工程や音楽に関する記事を更新しています。

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