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【ヴァイオリン製作】 裏板・横板2枚のテンプレート作成

ヴァイオリン製作 テンプレート

ヴァイオリンを作るためには作成するモデルごとにテンプレートが必要となります。

テンプレートの精度が悪いと完成するヴァイオリンの出来も悪くなってしまうため、この行程は極めて重要です。

そこで今回はテンプレートの作成の手順を紹介します。

テンプレートには様々なパーツがありますが、今回は「裏板」「横板」のテンプレートを作ります!

手順1.必要な道具を集める

テンプレートを作るには、テンプレートの材料が必要です。

人によってはプラスチックで作成する人もいますが、私は木製のテンプレートを作ろうと思います。

主に必要となる素材は以下の2つです。

必要な素材1.MDF材 12mm厚

必要な素材2.航空ベニヤ 1.5mm厚

 

ヴァイオリン製作 テンプレート

左:MDF材 右:耐水航空ベニア

MDF材はテンプレートの本体となる素材です。東急ハンズやホームセンター等で売っているので、簡単に手に入ります。

ちなみにヴァイオリ製作には12mm厚がちょうど良いので、買う際には厚みに気をつけましょう。

また、耐水航空ベニアはアウトラインのテンプレートとして使います。

航空ベニアは1mm弱の板を何層にも貼り合わせて作られた木板で精度と強度が高いです。一般的な板よりも断然使いやすいので、テンプレート製作の際にはコチラをオススメします。

日本ではあまり見かけない材料ですが、都内ならばいくつか売っている店があるので、探してみてください。

手順2.作るモデルを決めてトレースする。

テンプレートの材料を買っても作るモデルを決めなければ次の行程に進むことはできません。

と、いうことで実寸大の資料を元に作成したいモデルを決めます。ベースとなるモデルを決めたら、実寸大の大きさで資料をコピーをしましょう。

その際に、まず裏板と表板のコピーをとっておくのが基本です。

今回私はデルジェスの「ハディック」というモデルのテンプレートを作ります。

ヴァイオリン製作 テンプレート

作りたいモデルをコピーしたら「トレーシングペーパー」を裏板をコピーした紙にのせ、机にマスキングテープでズレないように固定します。

ちゃんと固定できたらシャーペンでアウトラインをトレースしましょう。

この行程の注意点はとにかく線をガタガタさせないこと。

フリーハンドで書くことになるため、慣れが必要ですが、頑張るしかありません。

ヴァイオリン製作 テンプレート

一通りアウトラインのトレースを終えたら、トレーシングペーパーを一度裏返し、Cバウツ先端に整えた形のラインを手書きで書き加えます。裏返す理由は消しゴムで消せるからです。

一発でラインを書くのは難しいため、一度裏返したほうが作業しやすいと思います。

ヴァイオリン製作 テンプレート

Cバウツ先端のラインを整えたらトレーシングペーパーを真ん中で折り、中心線を作ります。

左右非対称のモデルはこの通りではありませんが、今回のモデルは割と左右非対称なのでそのまま折ってます。

手順3.航空ベニアをカットする

トレースを終えたら航空ベニアを取り出し、まずはベニアをカットします。

ヴァイオリン製作 テンプレート

完成済みのテンプレートを一度拝借し、どれくらいカットするのに必要かをチェック。このベニア板1枚から半分のテンプレート2枚とネック、アーチのテンプレートを作成する予定ですが、とりあえず大雑把に2分割します。

ヴァイオリン製作 テンプレート

とりあえず切断は糸鋸で行えばOKです。あまりにも雑に切りすぎと整えるのが大変なので、真っ直ぐ切り落としましょう。

ヴァイオリン製作 テンプレート

分割したら、2枚の板の切り口がギザギザになっているはずなので、それをカンナで整えます。2枚とも綺麗に整えたら、切り口から5mmの位置に真っ直ぐ線を引いてください。

もちろん2枚ともです。

ヴァイオリン製作 テンプレート

線を引き終えると、「切り口がピッタリ合って、その切り口から5mmの位置に線が引かれている板」が2枚できるはずです。

これこそが2枚のテンプレートの基礎となります。

MDF材に中心線を書く

ヴァイオリン製作 テンプレート

2枚の基礎板を作ったら、MDF材を出して中心線を書きます。

この際、既存のテンプレートを拝借して、表板ひっくり返してちゃんと両面丸ごとMDF材に収まる位置を探すことが重要です。

ヴァイオリン製作 テンプレート

この作業を行うときは5mmの位置に書かれたラインが基準となりますので、先にMDF材の上下端の位置に短い線を書いておきます。そして上下に書いたラインを長い定規で繋ぐと中心線が書けます。

中心線に合わせてテンプレートをひっくり返した時にMDF材からはみ出すことがなければOKです。

テンプレートとMDF材に穴を開ける

実際作業をしてみないとイメージがわかないと思いますが、ここまでの工程で2枚のテンプレート、MDF材の3枚の板に中心線が書かれました。

そして、このタイミングで穴を開けます。

ヴァイオリン製作 テンプレート

工程としてはMDF材とテンプレート2枚の中心線を合わせ、その上に完成済みのテンプレートを乗せます。そして、テンプレートに開いている穴の位置に印を付けます。

ヴァイオリン製作 テンプレート

なお、2つ穴が開いていますが、一つはミスのものなので実際開ける穴は一つでOKです。

印を付けたら、ネックのペグ穴を開けた時のように、ボール盤で3枚同時に穴を開けましょう。

ヴァイオリン製作 テンプレート

穴を開け終わると、3枚の板の中央に穴が2つ開いたことになります。3枚の中央線の位置がこれでズレなくなるわけです。

ちなみに写真で止めているピンは東急ハンズかったステンレスのピンです。ピンがちょうどはまる大きさの穴を開けなければいけないので、注意してください。

※正直今回の記事はわかりにくいと思います。

それは「完成済みのテンプレートを持っているor借りている」ということが前提での作業だからです。

一つでも持っていればスムーズに作業が進むでしょうが、独学の方だとテンプレート作りは結構難しいかもしれません。

なので、もしテンプレートを持っていないのであれば、市販のテンプレートを一つ購入するのも手だと思います。

手順4.テンプレート1枚目(裏板アウトライン)の完成させる

ヴァイオリン製作 テンプレート

航空ベニアとMDF材に中心線を引いて穴を開けたら、まず2枚の航空ベニアのうち1枚を作業台にセットし、その上にトレース済みのトレーシングペーパーをセット。

アウトラインに沿って「錐」でラインを突いていきます。

ヴァイオリン製作 テンプレート

写真のように、トレースしたアウトラインを丁寧に一周突きます。丁寧に突かないと、曲がったラインが航空ベニアにできますので、できる限り綺麗な曲線になるように突いていきましょう!

ヴァイオリン製作 テンプレート

ちなみにボタンの部分は別にトレースする必要はありませんが、ボタン直下の線は書き足しておかなければダメです。

そして、書き足した線も錐で突いておくことも忘れずに。

ヴァイオリン製作 テンプレート

「錐」でアウトラインを打ち終わった状態がコチラ。

ここからアウトラインに沿って「糸鋸」をつかって切っていきます。

もちろん、アウトラインよりも内側を切ってしまったらやり直しなので、細心の注意を払って切っていきましょう。

ヴァイオリン製作 テンプレート

無事切り終えたら、ヤスリでアウトライン側面を整えます。裏板や表板のエッジを平らに整えた時のように、とにかく真っ平らにするように心がけましょう。

ヴァイオリン製作 テンプレート

平らにするコツは、写真のように親指を支点にして、板と並行であることを保つこと。慣れてくると割と平らにできるようになります。

ヴァイオリン製作 テンプレート

綺麗に整えたらテンプレート1枚目の完成です!この板は横板・表板のアウトラインになります。

手順5.テンプレート2枚目(横板のアウトライン)の完成

テンプレート1枚目が完成したら、次は2枚目のテンプレート作りです。

ちなみに2枚目は横板のアウトラインとなります。

ヴァイオリン製作 テンプレート

まず、出来上がったテンプレート1をテンプレート2を作成する航空ベニア板をピンで止めます。中心線は一緒の位置となっているので、テンプレート1に沿ってシャーペンでなぞれば「同じ寸法」のテンプレートがもう一つ出来上がります。

ヴァイオリン製作 テンプレート

ここまでの工程を正確にこなしていれば、写真のようにもう1枚のテンプレートのアウトラインができます。

ヴァイオリン製作 テンプレート

次は1枚目と同じように糸鋸でテンプレートを切っていきますが、今回は線より1mm〜2mm内側を切ります。

その理由は2枚目のテンプレートは横板のアウトラインだからです。1枚目と同じ寸法ではなく、やや小さい寸法となります。

ヴァイオリン製作 テンプレート

1周切り終えると、1枚目のアウトラインよりも少し小さいテンプレートが出来上がりました。ただ、このままでは側面がガタガタなので、ここから綺麗に整える作業に入ります。

2枚目のテンプレートは約3.7mm短い

ヴァイオリン製作 テンプレート

2枚目のテンプレートはだいたい1枚目のテンプレートより3.6mm〜3.7mmほど短い設計です。

そのため、まずパーフリングカッターで3.7mmの距離を出します。

モデルによって寸法は異なります。ただ、ヴァイオリンであれば概ねこのくらいです。

ヴァイオリン製作 テンプレート

パーフリングカッターをセットしたら2枚の板をピンで止め、パーフリングカッターで3.7mmのラインを引きます。

ちなみに2枚の板を重ねると1枚めのテンプレートのほうが大きいので、パーフリングカッターは1枚目の板にのみ当たり、綺麗な線が引けるという仕組みです。

だからこそ、1枚目のテンプレートの側面はちゃんと平らにしておかなくてはいけません!

ヴァイオリン製作 テンプレート

1枚目よりも3.7mm短い距離にラインが引けたので、あとは糸鋸で切っていきます。

今回はラインよりも内側を切ってしまったらやり直しなので、慎重に切りましょう!

ヴァイオリン製作 テンプレート

糸鋸での切断を終えたら、1枚目のテンプレートを仕上げた時と同じく、ヤスリで側面を平らにしていきます。

なお、2枚目のテンプレートはCバウツ先端を尖らせるのがポイントです。ラインを引いた状態では先が尖っていないので、線を自分で書いてから削っていきます。

1枚目のテンプレート端と2枚目テンプレート先端までの距離は作るモデルにもよりますが、概ね4mm〜5mmほど。コピーした実寸大の資料をよく見て、同じ距離に整えてください。

2枚のテンプレートが完成!

ヴァイオリン製作 テンプレート

ヤスリで側面を綺麗に仕上げると、写真のように2枚のテンプレートが完成!

適切な素材を細かな手順を踏んで加工することで、どのモデルもこのようにテンプレートにすることができます。

次回はMDF材を枠に加工していきますので、よろしければコチラも是非ご覧ください。

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