【ヴァイオリン製作】ネックの作り方3 渦巻き部分の彫刻

前回の作業ではネックをカットし、実物大の大きさにするためのラインを引きました。今回はこの線を元に、ネックを掘り進めていきます。

ペグ穴付近と渦巻き部分の荒削り

ヴァイオリン製作 ネック

まず、ネックを横に寝かせ、等間隔にノコギリで刻みを入れていきます。この刻みは前回書き込んだラインギリギリまで行います。

当たり前ですが、削りすぎるとその分ネックは細くなるため、絶対に線を超えてはいけません。

ヴァイオリン製作 ネック

ただ、あまりにも線手前過ぎるのも作業しにくいため、絶妙なラインを狙いましょう。くれぐれもノコギリの角度にはご注意ください。

ヴァイオリン製作 ネック

ノコギリでの刻み入れは、渦巻き部分の少し手前くらいまで行います。片面一通り刻みを入れたら、ネックをひっくり返して、もう片面も刻みをいれます。

ヴァイオリン製作 ネック

両面刻みを入れたあとは、ノミでバリバリ木材を削っていきます。削るというより、掌底でブロックを壊していくようなイメージです。

刻みを入れた部分全てを一通り削ります。

ヴァイオリン製作 ネック

一通り削り終わると、このようになります。線を超えないよう注意しながら両面行いましょう。

ヴァイオリン製作 ネック

その後渦巻き部分に上の写真のような線を書き込み「渦巻き部分を削ることなく」ノコギリで書き込んだ線を刻みます。

ヴァイオリン製作 ネック

刻みを入れる時のコツは内側から外側に切っていくこと。理由は渦巻き部分を切ってしまわないようにするためです。

ヴァイオリン製作 ネック

切り終わると写真のような状態になります。その後は先ほどの工程と同じように、ノミで刻まれた箇所を壊していきましょう。

ヴァイオリン製作 ネック

ペグ穴付近は「破壊」というイメージで削りましたが、渦巻き部分は勢い余ると危険なので、少し慎重に削ったほうが良いと思います。

ヴァイオリン製作 ネック

一通り削り終えると写真のような状態になります。ひとまず、両面この状態にしましょう。

渦巻き部分の形成 1段階目

ヴァイオリン製作 ネック

渦巻きの彫刻1段階目として、書き込まれた線まで「平らに」削ります。

ヴァイオリン製作 ネック

ガタガタしている渦巻き部分は丸ノミで丸い形に整えます。この作業を行うときは丸ノミを渦巻きの真上からストンと落として、少しづつ丸に近づけていきます。

注意点は内側に抉りこまないこと。台形に整えるくらいの気持ちで削っていくのがベストです。

ヴァイオリン製作 ネック

渦巻き部分の側面は丸ノミで削ったあと、小さなノミで不要な部分を削ぎ落とし、土台部分に壁を刻みます

壁を作る理由ですが、この壁を作らないと渦巻きの周りを削るときに「渦巻き部分の側面」が剥がれてしまう恐れがあるからです。

ヴァイオリン製作 ネック

渦巻きの周りは写真のようなノミの持ち方をして、少しずつ削っていきます。出来る限りこの段階では「平たく」なるように削ります。しっかり手をネックに固定して作業しないと、腕や左手に刺す可能性があるため、細心の注意を払ってください。

ヴァイオリン製作 ネック

正面からみた削り途中の図。左側が削っていない状態で、右側がある程度削っている状態です。右側の渦巻き周りはかなり平らになってきているので、もう少し削ればとりあえずOK。左側は右側とほぼ同じになるように削っていきます。

ヴァイオリン製作 ネック

尚、渦巻きは側面から見たときに大体このくらいまで削れば大丈夫です。全部削る必要はありません。

ある程度整えたら渦巻きのアウトラインをしっかり整える

渦巻きの形成2段階目に入ると、渦巻きに書き込んだ点線が見えなくなってしまうため、1段階目の時点で側面を綺麗に整えておく必要があります。

ヴァイオリン製作 ネック

小さいノミ・ヤスリをつかって丸い円柱に整えます。これまでの工程を突き詰めていけば、自然とこのような形になるはずです。

ヴァイオリン製作 ネック

渦巻きは円柱。その周りは平たく整ったら、第1段階は終了です。両面ともこの作業を行い、渦巻きの大きさや位置が左右対象になっているかもチェックしてください。

ヴァイオリン製作 ネック

とりあえず、このくらいスマートなフォルムになったら先に進んでOKです。

渦巻き部分の形成 2段階目

渦巻き2段階目に入るにあたり、まずは参考書を開きベースとなるモデルの渦巻きをチェックします。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

2段目の渦巻きがどのくらいの角度になっているのか?背面からどのくらい見えるのかをチェックし、ネックにラインを書き込んでいきます。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

フリーハンドで書き込んでいくため、できるだけ綺麗な線を書くように努力しましょう。また、ネックの頂点部分は幅12mmとなっていますが、2段目はその2倍の24mmとなります。

この幅もうまく活用すれば綺麗な2段目のラインがかけるはずです。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

2段目の線を書き終えたら、1段目の時と同じようにノコギリで切り込みを入れるための線を入れます。なお、今回は1段目を残してノコギリを入れるため、勢い余って切らないようにしてください。

取り返しがつきません。。。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

慎重に切り込みを入れ終えたら、ノミで余分なところを壊していきます。こちらも勢い余って削りすぎないようにしてください。2段目は壊すよりも削るに近いイメージになります。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

削り終わった状態がコチラ。ここからは1段目と同じく、中央付近を丸く整えつつ、渦巻き部分を書き込んだ線の部分まで整えていきます。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

渦巻き3段目に食い込まないような角度を意識しながら壁をつくり、、

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

2段目の線まで、ノミで平らに整えていきます。基本的な手の動かし方は1段目と同一なので、同じように進めればOKです。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

削ることを繰り返し、綺麗に整ったら2段目は終了です。

渦巻き部分の形成 3段階目

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

2段目と3段目の工程はほぼ同一。まずは参考書の渦巻きの形を見ながら、3段目のラインをネックに書き入れます。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

書き終えたらノコギリでの切断です。3段階目の入ってもやることは同じ。まず、余分なところに線を入れて、ノコギリで切ります。

ただ、2段目よりも細かくなるため、さらに慎重に切ることを心がけましょう。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

3段目独自の工程は中央の切り込みを8/7のノミで入れること。カーブが緩やかな箇所は7/6を使います。それ以外は壁を作り、線のところまで慎重に削ればOKです。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

おおよそこのような形になれば、渦巻きの基礎となる形成は作られたといってもよいでしょう。

ヴァイオリン製作 ネック スクロール

正面から見て、左右がだいたい均等になっているかも確認してください。ズレているようなら、均一になるように少しずつ削って調整しましょう。

まとめ

ヴァイオリンの渦巻き部分はこのように作られています。

ただ、まだ完成ではありません。これから平らになっている渦巻き部分を掘る工程と、ペグボックスを作る工程が残っています。それは次回解説していきますので、是非ご覧ください♪

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