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汎用ムーブメントと自社ムーブメントの違い

汎用ムーブメント 自社ムーブメント

機械式時計は大きく分けると汎用ムーブメントと自社ムーブメントがあります。

自社ムーブメントはメーカーが独自開発したムーブメント、汎用ムーブメントはムーブメント製造メーカーが作ったムーブメントとなりますが、それぞれにどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

今回は両ムーブを比較していきたいと思います。

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汎用ムーブメントについて

汎用ムーブメントはムーブメント製造メーカーが作った「エボーシュ」を使用したムーブメントのことを指します。

エボーシュ:半完成状態のムーブメントや部品のこと

有名なムーブメント製造メーカーとしては「ETA社」「セリタ社」が挙げられ、汎用ムーブメントを使用する時計ブランドはこのいずれかのエボーシュをベースに時計を組み上げていることが多いです。

機械式時計の中でも比較的安価なモデルに採用されることが多く、概ね50万円以下が主力のブランドに搭載されています。

【汎用ムーブメントを使うブランド】

 

オリス・ハミルトン・フランクミュラー・ティソ・オメガ・タグホイヤー など

汎用ムーブメントのメリット・デメリット

汎用ムーブメントはいわば量産型のムーブメントです。メリットとしては安定したスペックを誇りながら低価格にて提供されることにあります。

後述する自社ムーブメントは設計から自社で作りあげることになるため、製造コストがかかります。

しかし、汎用ムーブメントは大量生産品であることから、時計自体の価格を抑えることが可能です。

また、メンテナンス性にも優れ、オーバーホールにかかる費用も自社ムーブより安くなります。

機械式時計 ムーブメント

デメリットとしては、カスタマイズ性に乏しいこと。半完成品として提供されるため、拡張性に劣ります。

薄くしたい、耐久性を上げたいと思っても限界があるため、どうしてもスペックは自社ムーブメントより低くなります。

ETA社ムーブメント供給停止問題

汎用ムーブメントを語るうえで避けて通れないのがETA社ムーブメント供給停止問題です。

この問題はETA社が業界大手のスウォッチグループの一員となったことをキッカケに、同グループがグループ外のブランドにETA社エボーシュの提供を拒んだ問題です。

これにより、リシュモン・LVMHに属するブランドは段階的にETA社エボーシュが使えなくなりました。

スウォッチグループ

 

オメガ、ブレゲ、ブランパン、ハミルトン、ETA社など

リシュモングループ

 

カルティエ、パネライ、IWC、ヴァシュロンコンスタンタン、ジャガールクルト、ランゲ&ゾーネなど

LVMHグループ(ルイヴィトンモネヘネシー)

 

ウブロ、タグホイヤー、ルイヴィトン、ゼニス、ブルガリ、ウブロなど

時計が必需品でなくなった現代において、高級時計ブランドが巨大資本の傘下に入らず営業を行うのは難しいです。

そのため、ロレックスやパテックフィリップといった超有名ブランドを除く殆どのブランドが上記の3グループの一員として活動しています。

高級時計の世界はブランドだけでなくグループの戦いでもあるため、スウォッチグループからすると「なんでライバルグループに自社のムーブメントを供給しないといけないんだ。」と思うのは当然のことです。

結果的にリシュモンやLVMH傘下のブランドはETA社の代替としてセリタ社のムーブメントを活用するようになりましたが、そもそもエボーシュを使うのはリスクが高いという考えが業界内に浸透しはじめ、2000年代後半からは多くのブランドが自社ムーブの製造に乗り出すことになりました。

自社ムーブメントについて

自社ムーブメントはメーカーが独自に開発したムーブメントのことです。

ETA社やセリタ社のエボーシュを使用せず、設計から自社で組み上げて完成させます。

パテックフィリップ・オーデマピゲといった超高級ブランドやロレックス・ウブロといった人気ブランドはもちろんのこと、最近ではこれまで汎用ムーブ中心だったオメガやパネライといったブランドまでもが自社ムーブメント化しており、「高級時計=自社ムーブ」の流れが加速しています。

ロレックス 自社ムーブメント

汎用ムーブメントのメリット・デメリット

自社ムーブメントのメリットはスペックに優れること。仕様に制限のない自社ムーブメントはコストをかければかけるほどハイスペックムーブメントとなります。

似たようなスペック・仕様となる汎用ムーブメントと比較するとブランドによる差が大きく、自社ムーブの定番化によりデザインだけでなくスペックで時計を選ぶ楽しみが増えました。

たとえば汎用ムーブメントは42時間程度のパワーリザーブとなってますが、自社ムーブであれば80時間にも及ぶパワーリザーブを持つモデルも珍しくありません。

また、視覚的な美しさにも凝っているブランドが多く、汎用ムーブよりも機械式時計の良さを楽しめる設計となっています。

機械式時計 パワーリザーブ【機械式時計】パワーリザーブってなに?

自社ムーブメントのデメリットとしては製造コストが高いこと。

自社ムーブ搭載モデルは汎用ムーブ搭載モデルよりも定価が高く、自社ムーブの流行により、そもそも時計が高くて買えないという状況に陥っています。

ドイツの時計ブランド「ノモス」やグループに属さない「セイコー」などは企業努力により低価格にて自社ムーブの搭載に成功していますが、大半のブランドは10年前よりも相対的に定価が上がっています。

デザイン性に優れ、かつリーズナブルな価格で自社ムーブを搭載していること。

これが今後の時計選びのカギとなりそうです。

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最後に

汎用ムーブメントと自社ムーブメント。

スペックだけで判断すると自社ムーブメントの方が格上です。

ただ、自社ムーブメントを搭載しているモデルはどうしても定価が高くなるため、購入の際には財布とよく相談することになります。

時計の世界は「高いのに汎用ムーブ搭載モデル」があったり、「安いのに自社ムーブ搭載モデル」があったり、様々なモデルが存在します。

後で後悔しないためにも、デザインだけでなくムーブメントのスペックにも注目してみてください。

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